今年に入って、銀行口座をひとつ開いたのね。こっちだと、銀行カードも暗証番号も、なんと普通郵便で送られてくるの。さらにウチのフラット、個別の郵便受けが無くて。ビルに入ってすぐのところに全戸分の郵便がバラバラっと並べてあるだけなの。オートロックの扉をすり抜けられさえすれば誰でも他人の郵便持ってけちゃうんだよ?そんなんで大丈夫なんだとしたら、なんと平和な国なんだろうと思っていたらば。なんということでしょう。そんなわけなかったわよ。盗まれて、使われちゃったよぉー!!
カードと暗証番号は、別々に届くので。全部盗まないと使えないんだけれど。
使えないハズなんだけれど。
全部盗まれたんだねきっと。カード3枚と暗証番号2つ。
そろそろ届くはずなのに、ぜんぜん届かないなーと思っていたら。代わりにスマホにこんなテキストが届きまして。(TUMIで395ポンドとか、これら、ほんとにあなたが使ったものならY、あなたが使ったんじゃないのならNで答えてください、って書いてある)
で、Nって返事したら、次はこんなメッセージ↓が一瞬で届いて。
(ご確認ありがとう。あなたが使ったんじゃないんですね。あなたのカードを一時的にロックしました。5分以内に電話します。。。というような内容)
で、この2番目のメッセージを読むよりも前にもう電話がつながってた。はやい!
毎回カードの使用について聞いてくるわけじゃないのに。今回のこの3件の支払いが、だいずじゃない誰かが使った可能性があるってことをビビビって探知できるってスゴイことよね。盗難だと確認してすぐに自動で電話がつながる仕組みもスバラシイ。
本人確認の質問(生年月日とか)に答えてから、オペレーターの人に「カードも暗証番号も届かないなーと思って、つい2日前にあなたの銀行に連絡を取ったばかりなんです」とかそんな感じで説明して。じゃあ詳しく調査をしてからになるけど、基本的には使われたお金はぜんぶ戻ってきます。たぶん10日ぐらいで戻ってくるので、それまでは何か不審な引き出しや支払がないか気を付けて口座をチェックしててね、って言われてその電話は終了。
もうこのときは気が動転しちゃってて。何が起こってるのか分からないままに電話つながっちゃったからさ。え?これ誰からの電話なの?本人確認なんて言ってるけど、もしかして個人情報を聞きだしてもっとたくさんお金引き出そうとしてんじゃないの?なんて考え始めちゃってもう錯乱気味でした。
まあ、開けたばっかりの口座でそんなオカネ入ってないし。そもそも薄給でオカネないし。大したことではないんだけれどね。それでも1番上の3件の支払いのほかに1000ポンド引き出されてました。
ウチの預金はそんなに心配じゃないんだけれど。こっちの銀行って企業の口座は、その企業の代表の人の個人口座と紐づけというか、リンクさせなきゃならない仕組みになっていて。今回開いた口座は会社の口座とセットになっているので。会社の預金に何かされたらどうしようってほうが怖かったかもしれない。
そもそも今回口座を新しく開いたのは、ある日突然、銀行の「個人向けリレーションマネージャー」っていう役職の人から連絡が来て。会社の口座に結構お金が入っているから。だいずたち自身はお金が無くても、ホントはたくさんお金持ってないと開けない「プレミア口座」を開けちゃいますよ、って勧められたからなのね。別にその企業のオーナーじゃないし、小さな会社の単なる雇われ役員みたいなもんなのに(朝から晩まであくせく働いてるしぜんぜん役員らしくもない、ただの社員ですよ)、それでもいいんだって。
その「個人向けリレーションマネージャー」は、いままで支店でだいずたちの相手をしてくれていた、ぜんぜん親切じゃなくて目の前でヒトのカードをへし折ったりするような行員たちと同じ銀行の人とは思えない、とてもフレンドリーでキレイでステキな女性だったの。すらっとした体型でいい身なりをしていて。ああ、今までとは違う種類の人が出てきたぞおって感じ。
お金を持っているだけで(いや、ウチの場合は持ってないケド)こんなに扱われ方が違うんだーこの国は、と思ったのだけれど。
そんなオイシイ話にのっかって口座を開いた途端にこんなことになっちゃったもんだからさ。あのステキ女子も、もしや詐欺一味か?みたいに一瞬疑っちゃったりもしたんだけれど。実際には、彼女が支店に直接連絡取って、だいずたちが支店で何も説明しなくても、新しいカードや暗証番号を発行してもらえるように手配してくれたり。すごく親身になって対応してくれたのです。疑ってごめんなさい。
で、彼女が話を付けてくれた支店の担当者のところにカードを発行してもらいに行ったら。なんとその支店担当者も先週末カード盗まれて使われたって。彼は自宅に個別の郵便受けあるけど、それでも盗まれて。アップルストアで7000ポンド使われ。さらに、自分の勤めてる銀行から「あなたの口座を閉鎖します」って手紙が来て。心当たりが無くて調べてみたら、自分じゃない、他の誰かが自分の名前を使って口座を開いてたことが分かったんだってー!なんじゃそりゃー。
銀行が監視カメラとかIPアドレスとか調べて、本人じゃないことを確認できればお金は帰ってくるんだけれど。警察には銀行から通報されることはないみたいで。あと、こういうカード盗難はすっごい頻繁にあることらしく、警察もあんまり捜査しないんだとか。だから犯人は野放しです。でも、支店のその人は自分で調べて警察にも自分で連絡して、必ず犯人を捕まえてもらうんだって言ってた。
SNSとかで生年月日なんてすぐ調べられちゃうから。勝手にクレジットカード作られたり、口座開かれたり、っていうのはよくある話みたいです。おそろしやー。
ということで、まだまだ新しいカードは手に入らないけれど。お金さえ戻してもらえるならば、一度は経験しておけば銀行の仕組みが分かったりして。結構勉強になるいい機会だったかもしれないなーなんていうのが感想です。
大家さんからは、そのうちに戸別ポスト作る予定って聞いてて。でもなんとなくイヤなので引っ越したくなってきちゃったけれど。さくらが庭を気に入っているし。通勤に便利な場所だし。こっちの引っ越し業者はいい加減そうだし。そもそも忙しくて新しいウチ探す余裕ないし。で、なんだか八方ふさがりです。しばらくしたら平穏に戻るかな。
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海外の郵便事情は怖いよね・・・。
とりあえずちゃんと保障してもらえるようで良かったー。