先週金曜に在オランダ大使館からこんな注意喚起のメールが届いたの。
“シンタクラースは、11月17日(土)にザーンスタットに来る予定となっており、各地でイベントが予定されておりますので、大勢の人が集まる場所を訪れる場合には、ご自身の安全確保に十分注意してください”
へ? シンタクラースってなんじゃ?とググったところ。アムステルダムには18日(日)にやってくるというではないですか。引きこもりがちなワレワレ夫婦ですが。予報では日曜晴れるみたいだし、オニギリ持って出かけようってことになったのですよ。
シンタクラースってなんじゃ?
キリスト教の聖人ニコラスが基となった神話的存在。もじゃもじゃの白いヒゲ、白いアルバ(祭服)の上に赤いケープをまとい、赤いストラ(帽子)を被ったおじいさん、シンタクラースが毎年11月の半ばごろにスペインから蒸気船に乗ってオランダにやってきて。
聖ニコラスの日(オランダでは聖ニコラスの命日12月6日の前日)までオランダにいて各地でイベントが催されるらしい。
各家庭ではこの期間、子供は靴下を暖炉や暖房機のそばに置いておくと翌朝お菓子が入っている、という催し?が繰り広げられ。オランダでは12月5日が贈り物を贈る日。クリスマスよりも盛り上がるみたい。
アメリカに入植したオランダ人から広まったこの伝統が、サンタクロースの起源となったんだとか。聖ニコラスは今のトルコの司祭だったのだけれど、遺骸の半分が南イタリアに移され。そこは15世紀~18世紀までスペイン・ハプスブルグ朝の領土だったので「シンタクラースはスペインからやってくる」って設定になっている。
16~17世紀ごろの宗教改革以降、オランダはプロテスタントの国になり。お祭りや贈り物は禁止されたの。それでもオランダ南部やアムステルダムには多くのカトリック教徒がいたために、シンタクラースのお祭りは続けていいことになったらしいよ。
主にwikiからの情報をざっくりまとめるとこんな感じかしら。ニューヨークってイギリス領になる前はオランダが入植してたんだね。だから「ハーレム」だとかオランダの地名使われてたりするんだなぁ。1つ調べるといろいろ知らないことが芋づる式に発掘されるわね。
で、日曜は到着祭
11月18日(日)はアムステルダムのシンタクラース到着祭。11時ごろに蒸気船で海洋博物館前にやってきて。そこからアムステルダムの街中をパレードして15時ごろダム広場に着く、ってスケジュール。
だいずたちは海洋博物館に到着するところを観に行ったよ。
11時前に着いたときはこんな感じ↓

建物の前に小さなステージがあって。その前は運河なので。こんな離れててもステージ正面・最前列よ。建物の左側に写ってる船は「オランダ東インド会社」の船、アムステル号。これも中は博物館になってるみたい。
11:15ぐらいになってようやく、シンタクラースの従者たちだけが山盛りに乗り込んだ船が続々と到着して

↓シンタクラースの乗った蒸気船が汽笛を鳴らして登場したのは11:30過ぎ。このイベントの間ずっといろんな歌をステージの人たちが歌ってるんだけど、ほとんど知らない曲だった。まわりの大人も子供も歌ってるから。きっとオランダ人なら誰もが知っているシンタクラース関連の歌なんでしょうね。
船の先頭、1段高いところで赤いケープと赤い帽子を被ってるのがシンタクラース↓

船の後ろにはスペイン国旗が掲げられてる。煙突から煙でてるの分かるかな?↓

大きな船が入ってきたからか?、このあたりから風が強くなってきて。手がかじかんでスマホがうまく持てない。体感0℃・鼻水も凍りそうな寒さに耐え切れず、シンタクラースが登場するのだけ見届けて、すぐに退散しちゃった。
会場にはお子さんを肩車したパパたちがいっぱい↓

ちびっ子だけじゃなくてパパやママもみんな、バンドの演奏にあわせてノリノリで歌ってて。相当盛り上がってたよ。
遠すぎて、シンタクラースを見た!って満足感はほとんどなかったけれど。パレードは沿道混んでそうだし。体が冷えちゃったのでね。我が家はここで終了。
Sint in Amsterdamのインスタでパレードの様子を紹介してるから。
ぜひこちらもチェックしてみて!
朝の日差しは気持ちいいな
この日は久々に早起きして。朝の日差しでキラキラした運河も満喫。お出かけ日和でした。
だんだん曇りや雨の日が多くて。いよいよ暗くて寒い冬が始まるなーって鬱々としてたところだったのよね。暗くて寒いけど、この時期のお楽しみ(?)、クリスマスマーケットもそろそろ始まるのでね。冬には冬ならではの楽しみが待っているんだった!って。この朝日のキラキラを見て気持ちが切り替えられたかも。
さあ、遠出の計画でも立てようかな。